全包括的(ホリスティック)な健康観の為に

知ってますか?

    体温計の怪談

  「新人類」とか「オバタリアン」と新しい人類学用語(?)が流行っていますが、そんな中でも目的意識が希薄で目の前のものにしか手を出したがらない子供達を『回転ずし世代』と呼ぶそうです。

  しかし、豊かな時代になって目の前のものにしか手を出したがらないのは、筆者を含めて大人も同じ傾向ではありませんか?便利な機械(自動車やテレビ等)に囲まれ過ぎ、安易な妥協に慣らされ、誤りを犯してても気付かないことさえ珍しくないんじゃないでしょうか?

  家庭の日常医学でもそんな例があります。素人でも身近で最も簡単な検査機器「体温計」について、少しドキッとするような真実があるのです。

                                            

怪談の名前は・・・・・・「体温計」

  「熱がある」と簡単に言いますが、実際はどうやって測りますか?普通は体温計を持って来て“37℃”の赤いラインを越えたら大騒ぎをしていますね。ところが赤いラインの意味は本当は違うんです。

  体温計の輸入先はもともとドイツで、ドイツ人の平均体温は37℃です

判りますか?あの37℃の赤いラインはドイツ人が「平均より高いか低いか」を示す為のもので、決して有熱・無熱を決定するラインではないのです

  ちなみに日本人用に作り直すなら“36.7℃”に赤いラインを引くべきです。舶来物に弱い日本人の体質(?)か、可視的認知によらないと信じない癖なのか、とにかく「熱」に対する概念そのものが間違っているのです。

  「客観的に目で確認しないと信じられない」と頑張る人はいますか?困りましたねぇ。それでは、可視的認知がいかに当てにならないものかを、今度は笑い話で証明してみましょう。次のカタカナ文を自分なりに解釈してください。
      『ナムアミダブツノジュズヲフタツニオリテクビニカケ』     

「南無阿弥陀仏の数珠を二つに折りて、首に掛け」なんて読んだ人がほとんどじゃないですか?でもね、あんな短い数珠を二つに折って首に掛かるはずがありません。これは「南無阿弥陀仏の数珠を二つに折り、手首に掛け」と読むんです。どうですか?実践の伴わない可視的認知がいかに当てにならないものかお判りになったと思います(いわゆる「論語読みの論語知らず」)。

 

  体温に限らず血圧や肝臓など検査して状態を知ることは大切です。しかし、検査はどこまでいっても検査で決して治療にはなりません。更に、症状があるのにデータに出ないので「異状なし」と診断された経験の人も多いでしょう。

  例えば一般的に快適な気温とされる20℃でも、夏なら涼しいし冬なら暖かいと感じているでしょ。これは季節に身体が反応しているからですね。それと同様に体温も季節に反応して変化をしているのです。

  又、個人差もあります。つまり平熱35℃の人は赤いライン37℃に達する前にダウンしてしまうでしょうし、平熱36.7℃の人は赤いラインを少しぐらい越えても平気なはずです。

  いいですか、体温計の数字は参考になりますが、有熱・無熱を判定するのは人間の感覚以外にはないのです。しかも、病状によっては一旦熱が上がり切った方が早く治る場合もあるのです。

 

  通常、健康とされる人の心臓でも20%の揺らぎを持っています。この「揺らぎ」があるからこそ「健康」があるのです。そして、季節だけでなく我々は周囲と相互依存して生きているのですから、個体のみの健康は有り得ません。社会的にも環境的にも健康であることが条件となります。これを全包括的(ホリスティック)な健康観といい、現代の環境の不良化に対抗できるよう体質改善できるのは唯一脉診流経絡治療だけなのです。目的意識が希薄な『回転ずし世代』では「健康」の定義さえ見失ってしまう時代なのかもしれませんね。

        脉診流 にき鍼灸院

522−0201  彦根市高宮町日の出1406

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