視覚障害者サッカーの紹介

サイドフェンスと音の出るサッカーボールの写真    Japanユニホームの視覚障害者サッカー選手の写真

 世界中ではワールドカップに代表される以外にも、様々な形でサッカーが行われています。年齢別選手権はもちろん、知的障害者サッカーはワールドカップ開催後にほぼ同一会場でワールドカップが開催されています。CP(脳性麻痺者)サッカーや日本で考案された伝導車いすサッカーなどもあります。視覚障害者だってサッカーがやりたいのは同じことで、約30年前にスペインを発祥地に発達をしてきました。現在では数回の世界選手権も開催され、アテネパラリンピックからは正式種目となります。

サイドフェンスからドリブル開始の写真  アジアでの取り組みが一番遅れていて、韓国が取り組み初めてから遅れること二年2002年日韓共催サッカーワールドカップに合わせるごとく、日本でも取り組みが始まりました。
 既に日本でもパラリンピック種目に合わせて国内盲学校独自の競技と並行して新しいルールや競技が開始されていましたが、それまでの視覚障害者のボール競技といえば手でボールを扱うものばかりでした(世界中でも足でボールを扱う競技は少ないですけどね)。それにゴールボールのように複数の全盲選手だけでポジションも自分で確認しながら行う競技はありましたけど、基本的にポジションは自分で戻らなければならないだけでなく相手チーム選手と入り乱れて行う競技というのは視覚障害者ではサッカーだけではないでしょうか?
 さらに「手を使ってはいけない」というのがそれまで視覚障害者競技をしてきた人には当初かなりのストレスで、見えていた時にサッカーの経験がある人でもドリブルが三回も続かないというのが当初の現状でした。
コーラーとゴールキーパーの写真
 さて簡単なルールの説明ですが、フットサル(五人制ミニサッカー)を基本としています。一番の違いはやはりボールが転がると音が出るようになっていることで、かなり乾いた音がしますけど鈴では足で蹴った時に音が消えてしまうんですよね。それと両サイドにサイドフェンスがあることで、ボールが横には逃げないようになっていますし協議でも重要な要素となります(アイスホッケーなど壁のある競技は珍しくありません)。
 ゴールキーパーは視力のある人で晴眼者でも構いません。ゴール前2Mのキーパーラインより外に出られませんし手を伸ばしてボールを取ってもいけません。フィールドの四人が全盲プレイヤーで、危険防止のために頭には孫悟空の輪っかのようなヘッドギアを装着し頭を深く下げてはいけません。アイマスクもソフトタイプです。ボールを支配していない時、つまりディフェンスの時には「ボイ」というスペイン語で「採るぞ」という意味の言葉を連呼しながら近づかなければなりません。
 細かなペナルティー規則が若干ありますけど、違いはたったこれだけです。コーナーキックもあればパスもノートラップシュートも何でもあります。コート中央では監督が、ゴール裏ではコーラーが指示を出してくれるので後はシュートを決めるだけです。

試合中の写真  上記で紹介したのはB1(全盲)クラスのことでB2・B3(弱視)クラスというのもあって、こちらはゴールキーパーが6mのラインまでしか出られないこととB2クラス選手を二名以上投入していなければならないこと以外はフットサルそのものです。

 さらに詳しいルールや記事については JBFA日本視覚障害者サッカー協会 のページをご覧ください。
 また石井さんの ブラインドサッカー・音サッカー ホームページブラインドサッカーNフリューゲルス のチームオフィシャルサイトもご覧ください。


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