この文章は2009年9月5日の院長ブログからの転載です。


家族の目線から、夏期学術研修会裏話


ガーデンプールでお父さんと信成  今回はプライベートのブログ『子供に贈る、視覚障害者お父さんの子育て日記』から、第15会漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会を家族の目線から見ての話として公開します。
 内容が非常に濃い二日間でしたからどうしても一日の記述が長くなってしまうのですけど、二日分まとめて掲載しないと意味がないので論文級の長さになっていますことご容赦ください。

 本文の前に、一応登場人物の説明です。
 お父さんは私のことであり院長の二木清文、お母さんは妻であり副院長の二木優子、長女の愛菜(三歳)、長男の信成(一歳)、高柳さんと土井さん(どちらも女性)は「にき鍼灸院」の助手です。
 子供のために残している日記でありますから、専門用語や人物以外の固有名詞は極力避けた記述になっています。



 遂に遂に、お父さんが二年がかりで取り組んできた全国イベント「第15回漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会」の当日がやってきました。

 詳しい大会の模様や内容については「にき鍼灸院」のホームページ「院長ブログ」の方で記述しますから、こちらでは家族としての行動にスポットを当てて書いていきます。
 書き始める前に「昨年の今頃は緊張感をいよいよ高めていたんだろうなぁ」と思いを巡らしながらブログを開いてみると、『プールで遊ばせてもらいました』『何と表現すればいいのか』とあり、夏期学術研修会が一年後であることを全く意識していないじゃあーりませんか。意識していないというよりも全く気付いていませんね、自分でもその呑気さに開いた口が閉じられませんでした。
 マンパワー不足の滋賀漢方鍼医会ですから、できる限り会員への負担を少なくしようとその一年前から参画した副実行委員長の段階でソフトウェアの布石は完成させていたので、、「ハードウェアのみに集中すればよい」と腹をくくっていたからでしょうかね。

 さて当日の朝です。
 お父さんは自分が講義をしている時や実技中は目が覚めていてもその後の宴会でタイムアウトになって寝てしまうと、ホスト役としての行動ができなくなってしまうのでどうしても体内時計を調節しておく必要がありましたから夜中はしっかり寝ていたものの、お母さんは子供たちが眠るまで最終の準備ができず掃除もしていたなら目が冴えてしまって、結局は二時間ほどしか眠っていなかったとのことです。
 大きな目覚まし時計の音にも子供たちは全く反応せず、お母さんはシャワーを浴びてお父さんはコンビニへ買い出しです。

 信成はそのうちに目覚めたのですけど愛菜は爆睡のままで、出かける前に掃除機を掛けておきたかったお母さんですから布団を上げてしまって強行突破です。愛菜は座布団に移されていても、平気で眠り続けていたとのことです。
 お父さんが戻ってきてパンを食べ始めたなら愛菜も起きてきて、「もちもちパン」が美味しかったのですけど信成はまるまる一つ口へ入れてしまうものですから飲み込めずにむせていました。

 移動だけで疲れてしまうのは先週で懲りていますから、今回は余裕がありすぎるくらいの時間に出発です。
 信成はベビーカーに乗ってゴロゴロはお父さんが引っ張り、お父さんは愛菜に引っ張ってもらいました。途中で高柳さんが追いついてきて駅に到着したならもう一本速い電車に乗れるくらいであり、土井さんもすぐに到着です。
 「先週はもうこの時点でひこにゃんを壊さないように抱えておくのが大変で」と今だからの笑い話ですけど、それでも気温はぐっと低くなっているのにジャケットを着ていたので一人で汗をかいているお父さんでした。
 電車も先週に比べれば人数が倍ですから楽なものなのですけど、蒸しパンを信成に食べさせながら歌も歌わなければならず基調講義を頭の中でリハーサルする時間がなかったのでありました。
 石山駅に到着すると、まだ約束の時間ではないものの案内役として立つべき人が来ておらず他の人が来ている。お父さんが駅ホームから転落した日に先に階段から転落していたあいつですから気になって電話はしておいたのですけど、「数日前から下痢がひどくて」と返事が来ていたのでどこかで降りているとしか思えません。不具合の追加連絡は来ていないので間に合うと信じて、その場を任せてタクシーに乗り込むのでありました。

 そして、やってきましたロイヤルオークホテル。
 会場に到着すると既に前泊していて準備を手伝ってくれることになっている東京の連中が迎えてくれて、夏期学術研修会のスタートキーが回されたのであります。
 しかし、ここからお父さんは「自分一人では何もできない」、そして「人と人とが協力することはこんなにも素晴らしいこと」という当たり前のことを実感を持って学ばせてもらうのでありました。
 受付組は手はず通りに業務を始めたのですけど、既に到着されている人がいたというのは想定外でしたしシャトルバスを利用せずにタクシーを使ったり自家用車で早く到着する人も多く、これだけでも挨拶できる数ではありません。
 そして、セッティングだけで済むはずのメイン会場の録音機器も電池切れがあったりレイアウト変更が必要なのに目が見えないので指示を出すしかなく、極めつけはレンタルした点字プリンタが意味不明で動作してくれないことです。
 簡単に操作できるように説明されていたのですけどまず音声が乗らず、次には説明書が大ざっぱすぎて堂にも分からず、時間だけが経過するので焦りの色が濃くなります。
 開会式までの点字プリントは諦めて受付に戻ると、既にほとんどの人が来場されていて雰囲気がでていますし、遅れてくる人のための手配が希薄だったことに初めて気付きますし、眠たくて泣いている信成を無視してメイン会場に戻らねばならないもどかしさとか、「始まってしまった」という焦りとイライラと高揚感が入り交じった複雑な心境でした。

 最も複雑な心境だったのは、日程が始まってしまえばどこにいるのかがハッキリしていなければならないので実行委員長はじっとしていなくてはならないことです。
 でもでも、滋賀漢方鍼医会の人はもちろん講師陣がテキパキとうち合わせ通りにどんどん動いてくれます。こうやって部分と全体というものは校正されてゆくのだなぁと感動をしているのでありました。

 さて定刻となり、開会式が開始されました。司会は滋賀の小林先生です。
 「顔となる開会式だから」と役割分担でお願いしたのですけど、直前になってどんどん伝達事項が増えてしまい、時間内に納めることを苦労してもらいましたが、さすがに小林先生でした。

 点字プリンタが動かなかったことの後悔ばかりをしていたお父さんですけど、実行委員長のウェルカム挨拶で舞台に立った時は、盲学校の文化祭でステージに上がった時以来の緊張感を覚えました。
 待合室では愛菜と信成が眠たいので大きな声を上げているのが聞こえたのですけど、その声は「バックには家族がいる」という安心感を逆にもたらしてくれるものでした。
 リアルタイムの話題を埋め込むために敢えて原稿は作成せずメモ書きだけで臨んだ基調講義ですから、外せない内容は多いですし尻切れになっては困りますしと今回一番緊張した時間だったのですけど、ここでも愛菜と信成の声がかん高く何度か聞こえていたので平常心を保てたと思います。

 やっと緊張感から開放された昼食ですが、講師陣からホテルが大好評であることを口々に聞きます。
 みんなの昼食会場へも行くと懐かしかったり会いたかった顔に次々と出会うのですけど、愛菜も信成もお母さんもいません。一つ弁当が余ることになっていたのでちゃんと食べているかの確認に来たのではありますが、やっとお母さんに会えると子供が二人とも寝ているので食べていないとのこと。
 やはり早朝から走り回っていたので、しかも知らない人が次々と来るので興奮してしまい、愛菜はこのような時には逆に眠らないものですけどよほど疲れたのでしょう。

 睡眠時間が足りないのに受け付け業務などもこなしてくれていたお母さんに対してはちょっと酷だったでしょうけど、こういう時こそ人の力を借りて、打ち合わせ通りにスケジュールをこなしてもらわないと」と苦言のお父さんです。
 しかし、それを忠実に受け止めて周囲の協力からお弁当も食べることができたなら、二人とも熟睡になっていたので予想外に実技の一時限目を付き添いの立場ではありますがお母さんも参加することができたのでありました。

 ティータイムでは次々に抱かれている信成であり、子供を連れてきたことに非難を浴びないかと少しは心配していたのですけど、清涼剤になったようでみんなからかわいがってもらっていました。

 やはり疲れが大きかったということで、実技の二時限目が行われていましたが先に部屋へ入っていたお母さんたちですけど、お父さんが戻ってくる時にはガーデンプールへ行くために既に水着への着替えを済ませているのでありました。
 まだ八月なのにすっかり涼しくなってしまったので正直最初からガーデンプールは寒かったのですけど、二十分くらいは元気に泳ぎました。
 琵琶湖は直接眺めることができなかったのですけど沈む夕日がとても綺麗で、プールに沈む夕日というのは今後見ることができる風景かどうか。

 唇が紫色になるほどの寒さになってきたのでまずは愛菜がプールから上がり、元気に飛び込みを繰り返していた信成もさすがに寒そうになってきたので営業終了を待たずに着替えて部屋へ戻りました。
 部屋でお母さんと一緒にお風呂へ入ったのですけど、リゾートホテルですから室内バスでも充分な広さで寝ころんでしまえます。信成は二回目のプールの雰囲気になっていて、お湯を抜いて上がる準備をしているのに最後までバスタブの中で寝ころんで出るのを嫌がっていたそうです。
 お父さんといえば徹底的にやりまくると決めていたので、今度は会員制スポーツクラブの方で室内25mプールへ入りに行きました。ラッキーなことに途中から研修会の先生と一緒になったので手引きをしてもらい、照明の暗いプールではありましたけどしっかり運動までこなすのでありました。自分でも「ここまでやるか」という感じでしたね。

 プールから上がってきたお父さんですけど、何せこのホテルは広い。廊下を一周すると400mもあるとのことで、エレベーターの位置から推測すると部屋は真反対になっているようですからプールフロントの人にそのまま部屋まで送ってもらい、少し身支度を待ってもらってメイン会場へも送ってもらったならかなりの時間が掛かっていました。
 待合室では既に懇親会を待っている人が増えていたのですけど、お母さんたちは会場の中でひこにゃん音頭のリハーサル中です。ホテルマンの制止を振り切って会場内へ乱入し、ここまで来たならもう誰にも止めることはできないので得意の宴会部長に返信するのでありました。

 宴会になってもあまり食べない愛菜ですから当初は食事を特別に追加しない予定だったのですけど、ここは周囲に迷惑が掛かってはいけないのでお子さまランチを追加しておいたならお腹がペコペコだったようで沢山食べていたそうです。「いたそうです」というのは補助をするために司会者の隣に座ったお父さんなので信成がその隣に来ますからお母さんもまたその隣となり、これでは家族席になってしまうので愛菜はお姉ちゃんたちと一緒に別のところに座っていたからです。
 信成もお子さまランチのポテトなどをもらって激しく食べており、満腹になったなら寝てしまったのでベビーカーに載せ替えてもらっているのでありました。

 過去に例がないお笑い付きの余興もみんなが頑張ってくれて、前座に出ているお父さんなのにスタンバイを忘れて大笑いしているお母さんがいました(ステージ上からスタンバイを呼び掛けてやりました)。
 高柳さんが勢いで宣言したなら実現してしまったひこにゃんのかぶり物で、熱くてたまらなかったとのことですけど「ひこにゃん音頭」を踊りビンゴゲームのプレゼンターをやってくれました。
 ビンゴの当選者はひこにゃんと記念撮影していましたが、あの写真はどこへ行ってしまったのだろう?ひこにゃんは、やっぱり大人気でしたね。高柳さんはあとのビールが美味しかったことでしょう。

 新婚間もない方がおられたのでビンゴゲームの最初には実行委員長からの特別ビンゴもプレゼントです。
 ビンゴの商品を集め始めた約一年前にドライブインで購入した二枚のひこにゃんフェイスタオルがあったはずなのですが、実は一週間前まで行方不明になっていました。出てきた時に「二枚セットだからこれは特別ビンゴに回そう」と提案して、その場面を想像するとスタッフ全員がニヤニヤしていたのでした。

 信成が途中で起きたので抱き上げるとまた眠ってしまい、信成を抱えたままであちこちのテーブルを渡り歩くお父さんでした。途中で何度も信成を変わって抱いてもらったのですけど、全く目覚めませんでしたね。
 それで食事ですが、「近江牛のステーキを出せ」と人のことですから無理難題をふっかけられたので最初は和洋折衷のコースとしていたのですが、献立が届くと交互に出てくるものですからあまりに食べにくそうなので和風懐石にレーンチェンジしたところが正解でしたね。食べやすいだけでなくとりわけ作業が不要で、鮎ですから完全なものではありませんけどフナ寿司まで出てきて滋賀県らしいものがここでも演出できました。

 合宿研修というものはみんなで一晩過ごすことに意義があり、実行委員会で経費にかなりの余裕が見込めた時点で「二次会の飲み物食べ物は全てこちらで調達する」と宣言しておきましたから、配給が無事に済むまでは走り回ってくれていた土井さんが大変だったでしょうけどさらに盛り上がった二次会があちこちで開催されているのでありました。
 実行委員長であるお父さんは、まず勝手に基地に任命した部屋へ表敬訪問ということで愛菜を連れて出かけるのでありました。こんな遅い時間までお菓子をもらった愛菜は嬉しそうでしたけど、さすがに酔っぱらいばかりが高い人口密度で顔を寄せ合っていますから怖くなったのか、眠たさもあって早めに連れて帰ってもらうのでありました。
 滋賀の人たちは少し喋っていただけであまり集まらなかったのですけど、二人とも眠そうだったのでお母さんは早めに部屋に戻って一緒に眠ったとのことです。愛菜はベッドから落ちないようにソファをベッドにひっつけていたなら、朝までそちらで眠っていました。
 あちこち徘徊をして最後は人のベッドの上で眠っていたというお父さんですけど、部屋まで送ってきてもらったことを覚えているような知らないような。

 こうして、長い長い一日目は終わるのでありました。



 第二日目は目が覚めると六時半で、服は何とか脱いでベッドの上では眠っていたのですけど、そのまま上で眠っていただけのお父さんでした。
 しかし、いきなり目がバッチリ覚めてしまう出来事がすぐ発生しました。履いてきた靴が違うのです。24.5cmですから男としては足が小さいお父さんなのですけど、どうしたことかサイズが全く同じの違う靴を履いて戻ってきたようです。いや、履かされて戻ってきたようです。
 お風呂に入ってからその後の準備を考えると部屋には戻ってこられないので、仕方がありませんからその靴を履いて出発です。
 朝食は養殖バイキングですからお母さんに取ってきてもらう間に昨夜は話のできなかった人たちと談笑していたのですけど、昨夜の眠ってしまっていた部屋の住人がやってきたので靴のことを尋ねてみると、向こうも履いてくる靴がなかったのでお父さんの靴を履いていたのでありました。
 お互いに「こんな靴」とののしり合いながらも、いい仲間なんだなぁと朝から感心するのでありました。
 その後は最後のあがきで点字プリンタの調節をしてみましたが、やはり動きませんでした。レンタル期間は一週間あったので鍼灸院へまず送付してもらい、動作チェックをしてからホテルへ転送するのがベストだったとここで後悔したのですけど、もう次への申し送り事項ということで諦めました。

 三時限目の実技が始まり、みんな熱気がさらに上がっています。この裏ではガーデンプールに入ってもらう予定だったのですけど、営業時間が来ていないということで待合室に降りてきていたそうです。
 愛菜も信成もすっかり周囲の人に慣れて遊びまくってもらい、お父さんは実技シンポジウムのビデオプロジェクターがリハーサル通りには動いていたもののケーブルが短かったり再接続をすると投射されなかったりと直前のトラブルに一番イライラして言葉がきつくなっていたのですっかりお母さんのことを忘れていたのですけど、周囲の協力で実技シンポジウムはしっかり参加することができたとのことです。
 あまりの爆発的行動からトイレへ行く時間がなくて後半に会場を少しだけ離れたのですけど、その時にトイレまで手引きをしてくれる愛菜であり業者の人たちが遊びまくってくれていることに感謝したのでありました。信成は中野先生の奥さんにしがみついていて、「もらって帰りますからね」と宣言されているくらいでした。

 夏期学術研修会といっても、食事の時は地方組織単位に着席をしてしまいます。
 これは視覚障害者の先生たちが遠慮せずに食事の解除を頼めるのは同じ組織の人たちになってしまうということで、「しっかり主張すればいい」と割り切りたいところですが色々な性格の人がいますからそうも行きません。特に宴会の時に最初の刺身を取ってもらっただけで何も食べられなかったという事実があったりですから、毎回ネックになります。

 ところが実技を三時限も経過したならすっかり顔が分かって話もしやすいですし、実技シンポジウムの後で全体では質問しきれなかったことを講師に聞いたり講師も様々な感想を聞けるという意味で、班単位での食事というのを昼食で実現させたのであります。この試みは大正解だったようです。
 それに大抵は夜に飲み過ぎていますし、朝食はそれを取り戻すために食べますから昼食は食べたくないか入らない人がほとんどなので、カレーライスセットにしておいたのも正解でしたね。

 付き添いと業者の席にお母さんたちはいたのですけど、まずは業者同士の話を聞いてきてくれました。まず今回の大会は人数的に成功という話であり、盛り上がり方はもっと成功であると後から聞いて、とても嬉しかったです。
 カレーライスが大好きの信成ですから大喜びで食べていたとのことですけど、少しカレーの量が多いとさすがに辛いので顔を歪めていたとか。それでも沢山食べまくっていたとのことで、もっと食べていたのはお母さんでした。

 午後は最終実技の四時限目で、講師陣はここまで来れば何もすることがなくみんなに進行してもらうだけです。
 そして閉会式の段取りも全て任せてありましたから、メイン会場の一番後ろでみんなを見送る準備をするだけのお父さんでした。
 みんないい顔をされていて、ここまでやってきてよかったと思えるのでありました。
 愛菜も信成もみんなを見送るのに一役果たしてくれていて、和やかにフィナーレを迎えることができました。

 さて、二年間夢みていた時間がお父さんには訪れます。それは講師の反省会の司会をすることです。実行委員長が祝福される時間であり、何でも話のできる時間だからです。最後の一ヶ月はこの瞬間だけを心に描いてラストスパートを掛けられたと書いても過言ではありません。
 しかし、涙は流さないと決めていたのですけど万感胸に迫って逆にハイテンションとなり、もう一回宴会の雰囲気にしてしまいました。
 それでも祝福の言葉を次々にいただき、完成度が非常に高かった研修会であることを自負してもいいでしょう。満足感がみんなあったといいますし、一つの区切りを研修会の中でつけられたという印象で、二年間のプロジェクトが完全達成されたとの手応えでした。

 反省会も時間通りに無事終わり、定刻のシャトルバスですが人数が多いことと臨時の大型バスが帰ってきたところだったのでまたそれを出してもらえることになり、一年前に一度だけ乗車した大型バスの方に当然乗りました。
 信成と一番後ろの座席に座ったのですけど、さすがに疲れていたようで座り込んで居眠りしている信成です。
 愛菜はお母さんと歌ったりしていましたけど、やはり眠たかったようです。
 滋賀の連中はとても元気がよく、充実感でみんな満足していることが嬉しいお父さんでありました。

 石山駅でみんなと別れたのですけど、学生時代のキャンプのようにまた会えることが分かっているのになんだか分かれると寂しくてたまらないのでありました。
 帰りの電車は帰宅の時間帯に少し早かったので座ることができ、途中から退屈をしてきた愛菜と信成ですけどみんなが面倒を見てくれますしもう型くずれも何もありませんから楽しい疲れ方でした。

 南彦根に到着したならひどくはないのですけど小雨模様であり、まだ夕食に出かけ治すことなどを考えると体力温存ということでタクシーで帰ってきました。
 マンションに到着するとしっかり掃除された空間が四十八時間も経過していないのに何故か違った空間に見えてしまい、ここからは充実感よりも虚脱感に変わってゆくお父さんでありました。

 でも、まだ続きがありますから急いでお風呂に入るお父さんであり、待ち合わせをしてみんなでお好み焼きを食べに出かけるのでありました。
 お腹はほとんど膨れているはずなのですが気分がいいので少しずつみんなで食べて、もうビールは入らないと思っていたのですけどお風呂に入ったならまた飲めてしまうのでありました。
 信成はトンペイ焼きを美味しそうに食べていて、愛菜はお好み焼きを食べていました。カレー焼きうどんを明日のお弁当にも使い回せるようにとみんなの分もお土産を作ってもらい、気分良く歩いて帰ってくるのでありました。

 この全国イベントの仕上げはまだまだになるのですが、全日程は終了したので一つの区切りはできました。
 そして、サプライズ大好きの実行委員長でしたが最後の最後にサプライズを受けることになりました。
 既成の事実ではありましたけど、高柳さんが来年の春にゴールインすることを別れ際に報告してくれました。
 こんなにいい形で終われたこと、スタッフのおかげであり家族のおかげです。
 本当に本当に、みんなありがとう。

 ですから今日の写真は、昨日にロイヤルオークのガーデンプールで万歳ポーズをしている信成とお父さんです。


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