メビウスの輪

 前回のエントリーの続きとなりますが、「最近の本治法では解剖学的にも身体がよく動いてくれるようになった」と助手に説明をしていたのですけど、これを聞いただけでは以前の本治法では効果が薄かったのではという疑問を生んでしまいます。
 しかし、その当時の患者さんは治癒しておられるのですし、難病といわれる重い症状にも対処し成績も上がっています。比較脉診で証決定し鍼の適否も比較脉診の範囲で判定していたなら、治療としては完結しているのでそれはそれで十分だろうと今でも思います。
 ただ、メビウスの輪の中でぐるぐる回っていただけでは小さな世界でありおもしろくありませんし、より素早くより大きな効果を出せる治療法を求めることは私だけでなく患者さんのためでもあると研修を続けているのです。
 付け加えになりますが、決して他の研修会が行っている治療法を劣っているなどとは思っていません。よりベターな方法を探求できればいいだけの話です。治療にはベストというものは存在しないでしょうし・・・。

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