数脈

 五邪論での治療も数脈なら陽経から行うと最初から森本先生に聞いていたのですけど、表裏の陽経を使うのであり五行を合わせるということで原理は単純なものの、「慣れ」の問題なのでしょうが一度頭で考えないと反射的には用いにくい面があります。
 ようやく数脈なら剛柔を用いて陽経からの治療でというやり方に一定の基準が得られて臨床をしていた頃、それでもバリエーションが少ないと疑問を持ち始めたときに頑固な腰痛で必ず数脈という患者さんに遭遇し、気が付いたなら営気の手法をしていたことから剛柔の陽経からだと五要穴を合わせる方法で五邪論の臨床ができることを発見したのでした。
 腰の具合はすっかりよくなっており今度は左腕の挙上ができないということでその患者さんが久しぶりに来院されたのですけど、相変わらずの数脈でした。痛みが中心なので兪穴を使うことから、肝病なので剛柔の大腸経から散寒を用いました。

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