全包括的(ホリスティック)な健康観の為に

天気予報と身体検査の相対性理論

 Pandora(パンドラの箱)

  「終末時計」という雑誌をご存じですか?1945年8月6日、太陽を凌ぐ閃光を放ち広島に投下された原子爆弾により「個としての死」を予感してはいたが「種の絶滅」を突きつけられ、平和利用を目的に「核」を開発したはずのアインシュタイン博士が自らを憂いて発刊した雑誌です(ちなみに表紙は文字通り終末12時までの残り時間を刻む時計で、発刊当初はあと4分、1989年のマルタ島米ソ首脳会談後は残り10分を差しています)。しかしながら、原子核という「パンドラの箱」を一旦開けてしまって以来、人類は借り物の時間を生きていることに気付いていますか? 注釈:パンドラとはギリシャ神話で神が最初に作ったと言われる女の名前神が全ての悪と災いを詰め込んで渡した箱

 しかし、筆者は医学においても「パンドラの箱」が既に開けられていると思うのです。そこで、アインシュタイン博士の「相対性理論」という言葉を借りて解説してみます(こじつけと言われても)。

 

 天気予報と身体検査の一般相対性理論

  「未だにゲタを放って予想しているのではないか?」と思える天気予報。この不正確さの答えは2つあると想像します。1つ目は自然を征服してやろうという人間のド根性の悪さ。2つ目は、「現在」の状態とプロセス(過程)を考慮できないからです。

  気象衛星から写真が送られてくる時代ですが、それでも等高線を引いて予報官が検討し発表するまでには2・3時間かかります。3時間前と現在はすでに違いますし、気象変化のパターンはある程度考慮してもプロセス(過程、つまり河川や廃棄ガス・人口密度の状態は雲を発生することもある)が分からないからです。事実、甲子園の高校野球を見ても「気象台は・・・ですが、地元の人の話では・・・」と地元の人の方が正確たし、漁師の予想の確率は大したものです。これは「現在」と「プロセス」が入っているからと思うんです。

  翻って現代医療の身体検査を見てみれば、やれCTだ血液検査だと数量化することのみに力を注ぎ、結果が出るまで早くて3・4時間、普通は1週間・10日後では現在苦しんでいるのに何も役に立ちません。しかも、10日前は少しおかしかっただけなのに現在は激烈に苦しいとか、その逆も考えられます。

  つまり、天気予報と身体検査は同じ位の確率しかないということです

  状態を把握することは大切ですから、検査は疎かにしてはいけませんが、果たしてそれで医療が行えるのかが疑問になります。天気予報や占いは外れても差し支えがないからいいですが、医療となると・・・。しかも現代医療にパタンは存在しない

 

占い師と治療師の特殊相対性理論

  例えば、占い師に手を差し出し「貴方は人に言われぬ苦労をしていますな」と言われればウンウンうなずいてしまうでしょう。当り前です。人に言われぬ苦労をしているからデタラメでも示唆が欲しいので占いに来たのです。この様に誰にでも当てはまる事例を並べ納得させるのを《フリーサイズ効果》と言います(血液型性格など)。

  しかし、治療師に「貴方は病気ですな」と言われれば「バカヤロー〓と怒鳴るでしょ。治療師のフリーサイズ効果はダメです。的確に診断して当り前。

  占いは『当るもはっけ当らぬもはっけ』で半分的中すれば大評判ですが、治療は一部の予後不良を除いて必ず治らなければなりません(思い浮かべてください。半分の確率で治る治療家を人に紹介しますか?)。

  そこで、脉診流経絡治療です。脉診により「現在」で診断・即・治療が可能です。加えて『脉状に応ずる手法』で「プロセス」にも対応できます。

 

 医療における「パンドラの箱」とは?

  矛盾した現代社会を考えてください。何万Kmも離れた惑星に宇宙船は軟着陸させられるのに街のゴミや暴走族がどうにもならない。医療においても超未熟児は助けられても妊婦の風邪さえ治せない。臓器移植が話題になりますが、予防さえしていれば手術どころか、病院のベッドに寝ることも高額な医療費を支払う必要も本来なかったことを忘れていませんか?

  医学テクノロジーという「パンドラの箱」は既に開けられ、医療により逆に首を締められかねない現状を打破すべく、環境的・精神的・社会的に広い視野で健康を考え自然へ適合する、全包括的(ホリスティック)な健康観への最短距離に脉診流経絡治療はあることを強調したいと思います

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        脉診流 にき鍼灸院

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