決してあきらめないで

婦人科疾患

 生命体の究極の目的とは「種の保存」であり、発生学的には牝の方が先に登場してきたことになるそうです。牡とは爆発的なパワーを発揮して獲物を獲得し、より強い遺伝子を作り出すために後から改造されたものであり、性別という概念が急いで導入されたために生命体としては未完成のままらしいです。ですから幼少期は女児の方が体調が安定していて強く、しかも平均余命は女性の方が長くて当然ということになるらしいです。男は働かされるだけで、淋しいですね。

 しかし、その分だけ生殖機能が有効になっている、つまり生理がある時期には女性特有の病気や症状が発声しやすく、閉経期にも更年期障害が発生してきて悩みの種にもなってきます。

 

生理痛があることは、普通じゃない!

 生理間隔が一定で痛みを感じない女子高生を天然記念物のように女子高生仲間で扱っている話を聞きますけど、テレビのバラエティー番組を見過ぎもいいところで思い切り間違った知識ですね。

 子宮というのは解剖学的には筋肉の膜組織であり、膜内に受精卵が着床できるための粘膜をホルモンの働きによって形成してきます。粘膜には寿命がありますのでその周期が25日から40日であれば正常で、粘膜の脱落してきたものが生理ということになります。ですから生理というものは単なる新陳代謝の結果であって、それこそ生理現象なのに痛みが伴うということ自体が本来はおかしいのです。

 昔の人は出産直前まで畑仕事をしていて、しかもお産は軽かったという話を聞いたことがあると思います。自然になるべく近い食事と適度な運動量があり身体が冷えないように気を付けていれば、生理痛が発生してくる確率は極めて低くなるはずなのです。

 

生理痛は、どう考えればいい?

 けれど痛いものは、やはり痛いですよね。生理の途中で痛みの発生する原因には、いくつかあります。例えば子宮の形状が反っているので寿命となった粘膜をうまく排出できない物理構造になっていたり、ホルモンバランスが崩れていて粘膜の形成がおかしかったり、子宮や卵巣が腫れていて周囲を圧迫していることもそうですし、異常な分泌物(おりもの)があるために粘膜の脱落が不充分だったり排出路が詰まってしまったりなどなど、つまり生理痛とは治療が確実に必要な状態なのです。

 ところが「痛みが発生したなら薬を飲めばいい」という安易な考えがまるで常識のように語られていますし、「痛む前に薬を飲んでしまえ」というのが女子高生の常識だったりするというのは、本当に危険なことです。

 生理痛は薬物でごまかすものではなく、きちんと治療することが妊娠から出産を快適に幸せに行う最短距離となります。時には西洋医学的な処置も含めて、痛みから逃げるのではなく痛みのない生活を目指しましょう。

 

更年期障害について

 更年期障害も婦人科疾患の代名詞ですね。閉経を迎えることによりホルモンバランスが崩れて、再調整できるまでの数年間に渡って体調不良を引き起こすものですから、人生で避けられない関門ではあります。全身や顔が急に真っ赤になって熱くなりまた急に冷えてしまうホットフラッシュが代表的な症状ですが、その他に頭痛や頭重が続いたり耳鳴りや目眩がして気分が優れない日が続くなどして、ひどいと鬱病と区別がつかなくなってしまいます。

 ホルモンバランスが検査データで現れなかったりリアルタイムでないために西洋医学での薬の顕著な効果は期待できないでしょう。更年期障害といえば漢方薬を思い浮かべる方が多いでしょうが、漢方薬も勝手な判断で飲むと効果が現れないだけでなく、反応が発生することもあります。また体調に応じて方剤(種類)を変えていく必要もあります。リアルタイムでの治療は、鍼灸治療でしょう。

 

 若い女性がミニスカートに生足とルーズソックス、さらにはコンビニなど足元の冷える場所に長時間滞在して運動不足とくれば身体が冷えてしまうのは当然で、これらは不妊の原因となったり妊娠初期から胎児が骨盤内に下がってしまい逆子が治らないなど将来にツケを回わしているだけです。婦人科疾患の原因は患者さん自身で作っているケースもありますので、安易な服薬に頼らず治療をしていきましょう。決してあきらめないでください、それから我慢もしないでください。

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