ぎっくり腰は、

どうして発生するの?

=交通事故と同じです。

 電話で「私はこんな症状なのですけど治りますか?」と質問される方が多いのですけど、占い師なら電話の向こう側でもピタリと当てられるのでしょうけど私たちは鍼灸師ですから、「実際に診察させて頂かないと何とも言えません」としか答えられません。

 同じような問い合わせを電話やベッド上からも質問を受けるのですけど、診察から診断があっての治療でありさらに回復するかどうかは治療を開始してみないと判断できないことも多く、どうして判断が難しいのかを今回は解説してみたいと思います。

 

お腹が痛いのですけど・・・

 例えば腹痛がするとして、「どのあたりが痛むのか」「痛みの種類はどうか」「痛みの程度は変化するのか」「痛みの経過はどのようであったか」など問題点を切り分けて整理しないと判断ができないのですが、理路整然と電話で伝えてもらえることなど素人の患者さんではできるはずがありません。伝えてもらえないこと自体は、いいのです。そのために治療者側が色々な角度から問診したり触診したりして、問題を切り分ける作業をしているのですから。

 それで単なる下痢や便秘に伴う腹痛であったならいいのですが、精神的なものもあれば胆石など物理的なこともありますし、胃潰瘍が進んでいたり癌など悪性腫瘍から来ているケースもあります。それに仮病のこともあったりしますので電話でいくら問診をしても正確な判断はできず、直接診察させてもらわないと分からないという答えにやはりなります。それから悪性の場合は、どのように患者さんへ伝えるのかあるいは家族のみに伝えるのかなど、診断だけでは問題解決しないこともあります。

 ということで、電話でのお問い合わせを否定しているのではなく過度な期待には応じられないこと、つまりどこかの議会の答弁ではありませんけどそれなりの答えになってしまうことをご容赦頂きたいという話です。

 

ぎっくり腰は、どうして発生するの?

 実際に治療に入った時、「どうしてこの病気は発生したのですか?」との質問もよく受けます。しかし、これも鍼灸とは治療のための医学ですからそれも患者さんには東洋医学の言葉を西洋医学の言葉に翻訳しながら喋っているので、伝えきれないケースが多くあります。

 また例えになりますが、ぎっくり腰の発生原因を尋ねられて個別に分かるケースはお話ししますけどほとんどは不明です。それで次のような話をしています。ぎっくり腰とは交通事故のようなもので、自動車の整備不良や運転の油断から遭遇するものであり程度の差が出てきます。それから自分は交通ルールを守っていたのに衝突されてしまったように、外からの力で発生することもあります。

 もう少し具体的に人体に置き換えて書けば、自動車の整備不良に該当するのは文字通り体調管理の不良です。運転の油断とは身体の使い方の油断であり、自動車は乗車している時のみですけど身体は産まれてから使い続けてきたのですから油断は出やすいものです。体力の過信というのも、油断の項目に入ります。そして抱き上げていた子供が暴れたなどのように、不幸にしてぎっくり腰が発生してしまうこともあります。

 

原因追及よりも、治療を

 テレビのワイドショーは事件が発生するとその原因についてあれこれコメントしていますけど、コメントをしても問題解決にはならず現場が復帰するわけでもありません。まぁ再発防止にいくらかの提言とはなりますから他人の傷口に塩を塗りつけているだけではないでしょうけど、これと同じで病気の原因をいくら追求してもその病気が回復するわけではありませんから、まずは治療に専念してください。

 誰も好きこのんでリウマチや更年期障害になったりなどしません。病気になったことを後悔しても何も現状復帰はせず、後ろ向きの考え方は回復の妨げになるだけです。

 原因を追及することで再発防止に役立つことがありますけど、ほとんどは体調管理や油断に対するものであって一般的な養生法のレベルです。実は養生法だけでは足りず運動が必要であり、メンテナンスのために定期的な健康管理での治療も不可欠です。

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