尺中の脉を沈めたい

 本治法で菽法ピッタリの高さに脉を合わせるという脉状づくりに最近取り組んでいるのですが、100%できるかと言えば100%はやはりあり得ません。
 患者さんの体力が弱っていて跳ねていたり細くなり過ぎていたりなど菽法以前の脉状改善が優先されるケースではもちろんのこと、病状があまりに慢性固執であったり重症であったりでは一回の治療ではとても菽法の高さピッタリを目指すことの方が背伸びをしすぎです。そして、急病や寝不足などでバランスの崩れ方が著しいケースも。
 しかし、患者さんに体力がある場合には沈んでくれない尺中の脉をできる限り沈めてやる方が治療効果は確実なので、脉状に不満が残る場合には直後に鼠径部への施術を試み始めています。まだ数例のみなのですが変化が大きく、下腹部がすぐに温まってきています。それだけにドーゼが大きいという証拠でもありますから、無差別に全員へ施術することはしないように注意しています。

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