生気論と邪気論、こういうたとえ話ならわかりやすい

 現在の漢方鍼医会では、治療法として大きく生気論と邪気論が存在しています。どちらも優秀であり、究極はどちらの方法でも治療ができてしまいます。鍼灸の治療法には「これが正解」というものはないのですから、いいところであり悪いところともいえます。
 それで時邪を活用しての切り分けツールで邪気論の方向とはわかったのですけど、健康管理の患者さんなので症状がほとんどなく変動している経絡は肝経ということで生気論からでも十分であり、比べさせてもらっていました。
 すると患者さんとしては不安に感じられて質問されたので、最初はねじのプラスとマイナスで合致するドライバーの方を使った方が効率的と説明したのですけど、これだとマイナスはどちらでも使えますがプラスはプラスにしか使えないので概念と異なってしまいます。
 そこで考えてみました。自動車は左通行なら右ハンドルの方が運転しやすいのですけど、左ハンドルがだめということはありません。逆も同じことです。けれど運転しやすいという点では、これは明らかです。さらに対向車のない田舎なら、左右どちらのハンドルであっても別にかまわないのです。
 そういう癲で、愛用車があるのだから必ずそれに乗車するというのも手ですし、目的地やルートに合わせて自動車を乗り換えようというのも手だという説明がぴったりに思えました。私は自動車を使い分ける派です。

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