昨日での実技での驚き2

下顎処置はその日の治療終了直前の患者さんから「実は顎関節症がもう少し治らない」と聞いたとき、下顎を処置しているビジョンというのかイメージがはっきりと見えたので(そういう気がしたので)、そのまま実行したなら即座に回復したことから始まっています。
いわゆるビギナーズラックというものに近いのですけど、あまりの即効性と効果に「これは」と追試をしたくなるのは当たり前で、そこから滋賀漢方鍼医会で協力してもらって下顎全体ではなく外から中央へと言う動かし方がいいと第一弾は絞り込めました。
けれど、もっと効率的にならないかというのを追求するのも研究と検討で、任脈の真上だけでも効果が十分に出ていそうだというところまではたどり着いていました。そして督脈を動かす方法にも。さらに勉強したなら任脈の少し外側に衝脈の流注があることもわかりました。
問題は任脈と督脈は一本しかないのでいいのですが、衝脈は左右同時に使うのがいいのか一本だけなのかが一人で臨床していると区別できなかったことです。結果は硬結の強い側だけ一本を使う方がいいということ、さらに反対側を使うと状態を悪くしてしまうということでこれは今までの追試で大きく間違っていたことになります。でも、考えてみれば「定側」と表現されているくらい奇経でも出やすい側はあったので、片方刺しという点でも当たり前だったのでしょう。