乳腺症の硬結の治療からわかったこと

昨年末に新生児への授乳をしていてどうしても飲み残しが発生することから、温めたタオルを当てたり自分で絞ったりもしていたのに乳腺炎がどうしても痛くて耐えられなくなってしまったものへ、任脉操作でリアルタイムに乳腺炎が小さくなったのはこちらも驚いてしまったことを書いています。その後もぶり返していませんでした。
理論としては、任脉・衝脈・督脉の固有の流注状が固くなっているのは普段から正経から溢れてきているものを蓄積しているからで、それを物理的に押し流すことにより遠隔部の症状が改善できると考えています。前述の乳腺症はまさにこの典型で、任脉操作をしました。
更に理論を延長すれば、乳腺症の既往歴があり閉経前なら硬結が残っているので、同じことができるはずと実験に協力してもらえる医療関係者を待っていました。昨日は一気に二人で実験させてもらえました。
結果はお二人とも数年来の乳腺症の残っていたしこりがリアルタイムに柔らかになり、長年のしこりが取れたという感じだそうです。西洋医学的には重力の関係で残ってしまった母乳が硬結になっているので、それを遠隔部から柔らかくできるなどちょっと説明できない技術です。
ここでもう一つ大切なことは、このお二人は定期的に治療をされている方々で、半年前から下顎からの任脈もしくは衝脈の操作を何度か行っているのに、狙ったとおりに乳腺症の硬結が柔らかくなったことです。正経でも奇経でも動かせられたなら治療が成立するのではなく、そこに「気と意識」の作用が加わっていることを間接的に証明したのです。治療へのイメージが大切ということなのですが、理論と高度な手法の上にイメージを重ねることで治療が成立しているということです。