鍼灸師のスランプ

今朝も聞いていた伝統鍼灸学会の学術大会アーカイブ、心の持ち方が回復をもたらすというようなタイトルですから患者教育の話かと想像していたなら、術者側の話でした。
 「養生」ということは患者教育の前に術者が実践していなければならないのであり、当然と言えば当然のことです。でもでも、心の安定というのはなかなか難しい話でもあります。
 鍼灸師にもスランプがあるというところ、思い返せば二度ありました。一つ目はありがたいことに開業数年目で予約の隙間のない時期に、泳いでいるので体力はあるはずなのに変な力ばかり入って本治法がなかなかうまく行かなかったこと。これがきっかけで臨床的自然体を編み出しています。
 2つ目は漢方鍼医会には変わって少し慣れてしまい、全体が瞑想して学術で何を目指せばいいのかわからなくなっていた時期。やけくそで朝の新幹線で缶ビールを飲んだことさえありましたね。この頃の幅だけが広がるばかりの学術資料、三分の二は御蔵入りになりましたが現在の古典をアップデートに沿って理解するという流れは作ってくれました。