かなりがっかりした報告

昨日は滋賀漢方鍼医会の月例会であり、昔の大阪府盲の学生が聴講に来ていました。ていしんでの治療に興味があり、刺激治療は考えていない様子。
 話していると大阪漢方鍼医会へは何回か聴講に出かけているらしく、様子を聞くと暦から割り出される経絡と経穴へ垂直の手法という、証決定が不要な方法を本当にやっているらしい。「季節の治療」ということでその方法はこちらでも飛び道具としてやりますが、全てには使わないというか特殊なケースでないと使えないというのが認識です。滋賀漢方鍼医会では垂直で手法変化を行うのではなく、完全な衛気の瀉法で行っています。
 がっかりしたのが「録割くらいはこの方法で直せるから」と説明していたそうです。古典には六割が治療できるのは下、八割で中、上手だと九割だとありますから当然ながら上手を目指すべきが、最初からヘタの部類でいいというのでしょうか?
 毫鍼でも刺鍼してから深い部位と浅い部位で手法を切り替えるというのは相当な技量でなければできないと思うのですが、ていしんだと一部の名人でなければ実現できないと思います。私はできませんし、二木式ていしんのような太い道具だと最初からできません。森本式鍼を使っていた時代でも、転換手法は油断するとていしんを曲げてしまうのであり、垂直で手法を切り替えるにも指の圧力の調整が難しすぎると思うのですがねぇ。何より証決定がド返しされる方法は、経絡治療の範囲から逸脱しているとしか考えられないのですが。