あの事件から二ヶ月

 夕方にNHKラジオ第一を聞いていると、神奈川県の入所型障害者施設で無差別の大量殺人事件が発生してから二ヶ月の特集を放送していました。
 私は身体障害のみですし、幸いにも手に職を持って社会人として自立し家族もでき、そして小さいながらも事業所として雇用主の立場にもあります。
 けれど私が先天障害の赤ちゃんとして生まれてきたときの、両親の驚きと恐怖はいかがなものだったでしょうか?ラジオでも話されていたのですが、障害を持った子供が生まれてくるということを想定している若い親はどこにもおらず、まず最初に感じることは「これからの将来がどうなるのだろう」と恐怖することでしょう。しかし、恐怖などはどこにもありません。そしてどんなに重度の障害を持っていたとしても大切な命であり、かけがえのない命です。
 それを自分は健常者に生まれているのに、「障害者は社会に何も役立たないのに税金ばかり使ってもらって」というねじ曲がった発想には、改めて怒りがこみ上げてきていました。

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