ぎっくり腰を覚えていない患者さん

 先ほどの患者さんは九十二歳で一人暮らしのおばあさんだったのですけど、三週間前から急にひどい腰痛になってしまい外出が全くできない状態でした。屋内の移動も、壁伝いの状態です。
 本人は盛んに臀部から下肢にかけての痛みを訴えられ、そのために足が前へ出ず寝起きでも痛みが放散してくるので何もできないといいます。
 しかし、脉状はぎっくり腰です。「最初は腰の痛みだけではありませんでしたか?」と尋ねてみても、全く覚えていないということです。幸いにも物静かなタイプでしたから「プロの感覚でこちらで治療を進めさせてもらいます」とお断りをしたなら任せるということなので、側臥位の状態で円皮鍼まで施したなら自力で起き上がれるようになり、感動して帰宅されていきました。

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