盲学校からの見学3

 「なぜ鍼灸専門で開業をしたのか?」という質問が最初にあったのですけど、それは鍼灸の資格が得られない生徒の前でしゃべるには少し心苦しかったです。
 「一年生の時に病院のリハビリ室を見学させてもらったなら、常に上からの指示があっての場所なので自分が思い描いた理想の治療はできないところだから開業を目指すしかないと思った」とは、本音です。
 いつも国家試験の時期になると思い出すのは、「別にあんまの免許は取らなくてもいいんだけどな」と不用意な発言をしてしまったことです。中途失明で職業訓練へ戻ってきていた人たちの年齢に今の私がなっているのですけど、この年齢で免許取得のための勉強をしていたなら、卒業後はとりあえず収入が安定するだろうあんまの方を選んでしまう可能性は高いと思います。
 理想の治療を・理想の仕事をするための年齢という壁、確かに存在しています。でも、視覚障害者だからこそ壁が乗り越えられるとも思っているのですが・・・。

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