経過を全く聞いていなかったのでしょう

 夕方に来院された新患さんは強い座骨神経痛で苦しんでおられたのですけど、脈診でまず感じたのは「これはぎっくり腰ではないか」ということでした。
 問診するとこの強い痛みは今週初めからのもので、整形外科では腰椎ヘルニアが確認されそのためだということで、飲み薬と湿布をもらったのですけど痛みが一向に回復しないので進められての来院でした。
 「これは何かのきっかけで突然に強烈な痛みになっていませんか?」と質問したところ、「そうなんです、くしゃみがきっかけで」ということでやっぱりというものでした。
 くしゃみでぎっくり腰になることはあっても、くしゃみで突然に腰椎ヘルニアになることはあり得ません。お医者さんは「痛い」という事実だけを聞いて、その経過を全く聞かなかったのでしょう。ぎっくり腰の痛み止め処置をするだけで80%回復してしまいましたから、整形外科の飲み薬と湿布はゴミ箱行きとなりました。

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