シンプルさが大切と信じます

 「季節の中の漢方はり治療」と「陰陽調和の手法」の二つが突然本部から提示されてきた方向なのですけど、その前に瀉法を中心に本治法を組み立てるという流れも当たり前になってきてしまいました。邪気論での治療はもはや否定できないのであり肝実証も邪気論の一部ですからそれはいいのですけど、現在はあまりに複雑すぎて他人の治療が何をしているのか理解できなくなってしまいました。
 そこで滋賀漢方鍼医会では治験発表を毎月行っていくことにしたのであり、二ヶ月分ですけど既に見通しがよくなってきました。ほかの会員も治療の流れがわかって、反応がいいです。
 そしてもう一つ思い出しました。スティーブ・ジョブズがアップルへ復帰をして実験の座に戻ったとき、製品開発会議で縦横の線を一本ずつ引き、「これだけでいいんだ」と宣言をしたそうです。Macパソコンハプロ向けとパーソナル向けにそれぞれデスクトップとノートを用意する、四種類のラインアップのシンプルさがいいのだと。
 漢方はり治療も陰経からなのか陽経からなのか、そして生気論なのか邪気論なのか、この四つの組み合わせのシンプルさが大切だと信じます。

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