バセドウ病ではなく、胃潰瘍でした

 昨日の最後の患者さん、まだ若い女性なのですけど全身倦怠がひどく動悸を感じることもあり、数脈も相当なものです。
 ここまでの条件ならバセドウ病といきたいところですけど、脈状が「落ちきる前に次が立ち上がってくる」という特徴を示していません。甲状腺腫大もありませんでした。
 既往歴に逆流性食道炎があるということで、ここ数年間は落ち着いていたのですけど先日に似たような症状が一度あったといいます。腹大動脈も大きく振れており、消化器系の疾患ということがこの時点で判明です。
 本治法を終えて約半時間後に標治法へ戻ってくると、すっかり数脈は収まり腹部も温かくなって、胃潰瘍の硬結になっている箇所が触れられるようになっていました。穴が開くほどの胃潰瘍なら脈状だけで見抜けているところですから、今回の胃潰瘍はそこまでひどくないと説明しながら標治法をすると、空腹感が出てきたということでした。

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