むなしい結果

 いすに腰掛けたときだけ臀部に強い痛みが発生してくるという患者さんが夏から来院されていて、このことについては何度か書き込んでいます。お一人はすでに治癒されました。
 そして一番最近のおじいさんは明らかな座骨の亀裂骨折だったということを書いています。
 最初から来院されている程度が一番強い人なのですけど、いくら角度を変えて治療をしてもなかなか回復しないので仕方ありませんから物療攻撃ということで考えられることをすべてつぎ込んでいたなら、先週から痛みが軽減してくると今週は自動車の運転をしてもほぼ痛みが発生しなくなったということです。
 これで「めでたしめでたし」といいたいところですけど、ちっとも納得できません。推理としてはやはりどこかで亀裂骨折が発生していたのではないかと思うのですけど、部位はとうとう特定できず、今となっては証拠もありません。証拠がないということは再発防止の手がかりが何もないということであり、次の症例に対するプラス要素もありません。かなりむなしいです。
 ふと思ったのですけど、刺激治療というものはこういうことを繰り返しているのでしょうね。原因もわからずとにかく回復さえすればいい、次へのプラス要素も得られないのに物療攻撃だけをしている。そんな治療では受けている側も納得できないでしょうね。やっている側がそれに気づいていないということが、本当の問題ではありますけど・・・。

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