えっ、陰陽脈診?

本部がまたまた「陰陽脈診」とか言い出してきているのですけど、陰陽のどちらに偏りがあって陰茎から治療へ入るのか養鶏から治療へ入ったほうが効率的なのか、それを脈診でわかると言うそうです。
「えっ」、ですよね。顕著な数脈だと養鶏から入るほうがいいというのは20年近く前から確認されていることであり、その場合には剛柔で経絡を選ぶのがモデルとして提示されてきました。
それが今ころになって浮沈を基準に図ろうとしていて、それじゃ菽法脈診というのは一体何だったのだろうということになります。いやいや、脈差診の世界へ逆戻りしているようにさえ感じます。証決定にこそ脉さは用いていないものの、絶対値についてあれほどこだわっていたのに何がやりたいのかさっぱりわからないです。
「切り分けツール」を使えば陰経・陽経だけでなく正規論・邪気論の4つのパターンが割り出されてきますし、五気を用いた瀉法での時邪の治療もわかるようになっています。加えて陽経からの場合は正規論と邪気論の選穴が明瞭であり、覚えやすい治療体型になっているんですけどねぇ。