久しぶりに奇経治療の話ですが

久しぶりに奇経治療の話ですが、現時点で奇経治療そのものは時間がかかりすぎることと効果判定が非常に難しいということで臨床をしていないのですが、聞いている本がかなりおもしろいので色々考え直してはいます。
まず二木式奇経鍼を作るきっかけとなったのは、本来奇経というのは一経のみで運用されていたものを二経の組み合わせにしたこととテスターの登場で昭和の先生たちが作り変えたので本来の形に戻そう、それを研究せよという話でした。ついでなので「ていしんで奇経治療ができないか」から、作ってしまった鍼でした。
実際に取り組んでみると任脈と督脈は確かに一経での反応も出るときにはよく出ていて、特に妊娠関連については任脈の効果はしっかり出ます。安産灸の必要性を感じなくなりました。衝脈もある程度腹部の症状に効果がありましたけど、それ以外はほとんど使えませんでした。帯脈もです。
聞いている本の説明からすると一経で運用して効果が出るだろうと予測されるのは、任脈と督脈と衝脈のみであり、しっかり実例も書かれてありました。それから一経の始点と終点を結んで運用する方法、どこかで聞いたような気がします。八総穴そのものが長年の理論の追求から選ばれてきたものであり、決定的な根拠が無いのだそうです。逆に発想欠でなければ奇経治療はできないというのも、ちょっと違うらしいです。