どうして増加しているのか、恥骨の亀裂骨折

昨日の最後の患者さんで驚いたのですが、今年後半になって何人目の恥骨の亀裂骨折だったのでしょうか?
特徴としては自覚症状が股関節がどうにも動かしにくいということで思い切って来院されるケースがほとんどながら、実はどこが痛むのか本人にもはっきりしていないことです。内臓から腰から股関節と痛む範囲が広く、自発痛も強いもののある姿勢では痛みが停止できます。けれど寝返りでは強い痛みがあるので熟睡することができず、そのうちに食欲も落ちてしまうので内蔵の病気ではないかと心配されていたりもします。
診断のポイントはやはり脈診で、両寸口が同時に強くなっている骨折の脈状を見逃さないことです。次に恥骨のどのあたりで亀裂が発生しているのかを確認することで、さらに打診で患者さんに説明をします。加えてすぐ瀉法鍼とローラー鍼を行い、瞬時に症状が軽くなることで納得をしてもらわないと治療がなかなか前へ進まないでしょう。けれど原因さえ追求できれば、回数さえあれば治癒させられる疾患でもあります。
一年以上も股関節が悪いのだと病院を何箇所も変更して検査とリハビリを繰り返していたという一年前から来院している女性、痛みがあまりに強烈だったので三ヶ月弱で治癒しているのですが定期メンテナンスを欠かさないようになっていたりします。