経絡・臓腑のどちらを脈診しているの?

昨夜も今朝も50周年記念誌のテキスト切り出し作業をしていたのですけど、「証」の問題についてはシステムであってその治療法ごとに基準が若干異なってくること自体は仕方ないだろうとは、以前から感じていました。なにせ用鍼や深さが違うのですから、それに合わせたシステム構成となるのが当たり前です。要するに患者がよりよく治ることが第一です。
そこで目についているのが脈診はすべて脈差診だということ。脈差で診断を使用となると熟練度や触覚の鋭さでどうしても個人差が出てしまうのであり、そこへ六十九難が金字塔としてそそり立っているなら、猫の額ほどの広さで議論がなされることになります。
それよりも今更ながら思い出して驚いたのですが、脈診では経脈を診察しているのか臓腑を診察しているのかという議論がされていること。菽法脈診の立場からすると臓腑の状態から治療する経絡を選び出してくるので「あれっ」という感じなのですけど、確かに治療のために比較脈診をしていたならどちらを見ているのかがわからなくなってしまうことがあるかもです。