最低賃金1000円は、とてもじゃないけど早すぎる

お盆期間中は台風7号の影響でほとんど自宅待機でしたから、寝転びながらですけどたくさんのポッドキャストを聞いたりyoutubeを聞いていたりで、経済ニュースもかなりの数を聞きました。
そこで夏になる頃から全国での一時間の最低賃金を1002円に勧告というのが何度も言われていて、「これは不思議というか実態を反映していないだろう」と思っていたのですけど、やっぱりそうでした。数年前に隣の韓国でいきなり最低賃金を大幅に引き上げたところ、雇用側が支払いきれないので時間調整をしたり人員整理をしたという具体例があるのに、全く何も学んでいないのです。
人手不足から賃金が上昇してというのはいいことではあるのですけど、それは大手だけのことであり中小企業や零細企業ではまだ資金のプールができていないのですから支払いきれません。日本の90%は中小や零細企業であり、これらがつぶれたのでは経済そのものをつぶしてしまいます。
政府の経済施策としては、まず中小や零細企業がつぶれないためのことをしてから最低賃金の引き上げの旗振りをするというのが順序でしょう。岸田首相は経済のことがわかっていませんから、「最低賃金1000円」という大台に乗ったという言葉だけを言いたいだけなんでしょう、だから支持率がどんどん下がるのです。
(追記)
一年間で40円近くも一気に最低賃金を上乗せした例がありません。多くても10円程度であり、それでも悲鳴が上がるほどでした。いかに今回の勧告は「数字ありき」なのかがわかります。