「本日は五条悟のような状態」って、そんな優しいものではなく

「本日は五条悟のような状態です」と、軽口を言えるようではなく、実は深刻な状態での仕事をしていました。これも自己治療ができるからこそ、実現できたことです。
全盲というのは思わぬところで大きな事故に遭遇してしまうことがあるという見本のようなもので、昨日にパソコンを終えて帰宅しようとまず扇風機を停止させてから椅子にかけてある白衣を取ろうとしたその瞬間、椅子の背もたれに右目がど真ん中のストライクで衝突をさせてしまったのです。扇風機さえ使っていなかったなら、順番が逆だったなら、歴史には「たら」「れば」という言葉はないのですけど、まさにほんの少しのタイミングでの事故でした。
あまりの痛みからその場でうずくまったのですけど、そのうちに全身が震えだしてきました。それでも今ここには自分しかいませんし、気絶したわけでもないのでなんとか自力で次をせねばなりません。次に確認したのが眼球から出血していないかであり、もし出血をしていたならこれは救急車を呼んで手術を受けねばなりません。
出血していなかったので、これは病院へ行っても全盲では何もすることがありませんから自己治療のみで対しすることを決意です。それでも痛みの波が段々と大きくなってくるので、思わず手を止めてしまうことはあってもまず自宅まで戻らねばこのまま鍼灸院で動けなくなってしまうので、気力だけで戻ったのでありました。でも、自宅へ戻ったなら気力が尽きてしまい、目の周囲を冷やすタオルを手伝ってもらって交換したりなどで一晩やり過ごすことになっていきます。保冷剤のおかげで、最初一番痛かった内眼角の方の痛みが取れてしまったのは大きいです。それと今回は眼圧の上昇がないこと。いや、まだ結論は出ていませんが眼球の機能を潰してしまっているかもしれません。
一晩経過して安静時の痛みはかなり落ち着いたものの、立位になると痛みの波があります。まずは標治法的なところを、特に奇経治療をすることで立位での痛みがある程度抑えられるようになったので出勤をしてきましたが、本当は自身がありませんでした。でも、こういう日に限って予約の電話が多く、逆に患者さんに助けられての一日になっていきました。
五条悟(ごじょう さとる)」というのは、漫画やアニメの「呪術廻戦」に出てくる最強呪術師の名前で、あまりに能力が高すぎるので普段は目隠しをしているそうなのでこんな表現をしてみました。