「押し流す奇経治療」、代脈の続報

「押し流す奇経治療」といつの間にか命名してしまったのですけど、帯脈の運用方法の追試結果が得られつつあります。
あの「医道の日本」へ原稿を書いていた当時、治療の幅を広げたいということで腸骨稜の上下に塊ができてい安いことを着目して毫鍼で流れるようにアプローチしていました。ていしんのみの治療へ変わってからも苦戦することは多々あったのですけど、臀筋の奥まで動かすことで間接的な対処をしてきました。瀉法鍼を用いていた時期もありましたけど、これはちょっと趣旨が違うので失敗するケースもあったことから、座位でないと使わないことに。
でも、十二経絡を横断しているので帯脈には沈殿しやすく、この考え方そのものはやはり正解だったようです。そして沈殿しているものはお品がしてやれば、全身で浄化できるのであり老廃物として排出される確率も高くなります。これが「押し流す奇経治療」の原理です。
それで報告しているとおり、帯脈の場合は標治法の最後の方で固有流注上をまず押し流しておきます。仰臥位になってから注ぐところの衝脈の左右どちらかを押し流すと、リアルタイムで帯脈がさらに流れてきます。患者さんに痛みで確認してもらうと、「どうして顎で腰が治るの?」となりますが、ものすごく腰が軽くなったという評価です。次は明確な使い分けの基準を定めていくことです。