奇数が陽で、偶数が陰

 腹診の一つであり治療の一種にもなるのですけど、硬結部位へ奇数と偶数のやや強い刺激を与えることで柔らかくなり、症状も改善できるというものがあります。難経に出てくる積聚(しゃくじゅ)であり、完全に一致しているかは不明ですけど聚が改善できていると考えています。
 一般的に用いられているものは「つち」と呼ばれる道具を木槌で叩いていますから、結構な音が出ています。治療のアピールも兼ねているのかもしれません。私が最初に教えてもらったときにはその道具がないので、鍼管を円鍼で叩いて代用してもらったのですけど、不思議な響きがお腹の奥まで伝わってきていました。
 そして二木式奇経鍼を用いればそれ以外の道具は必要とせず、指で弾いて同じ効果が出せることがわかりました。ただ、奇数と偶数、どっちが陰陽に該当するのかがわからないままでした。別に1・2・1・2のペースで弾いていけばいいだけですから臨床上の問題はないのですけど、理論もある程度は抑えておきたい。
 今朝に聞いていた本の中で、奇数が陽、偶数が陰と明言されていました。それも繰り返されていたので間違いないでしょう。これがわかったので、陽陰として弾いていたのですけど陰陽として弾いたならどうなるのか、臨床できるケースを待っているところです。