実技に特化したテキストの執筆中、手法ファイルの手直しをしていて「そうだここに書いておくのがいい」と、追加した文章です。
管鍼術は、江戸時代の杉山和一(すぎやま わいち)によって考案されました。杉山和一は管鍼術をきっかけに技術に開花して名人となり、五代将軍綱吉の病気を治したことでも有名です。将軍の病気を治した褒美を言われた時に、視覚障害者で全盲だったことから「目をください」と申し出たという話がありますが、本当のことはわからないものの両国の1つ目に屋敷が与えられ、視覚障害者の職業教育機関となります。そして同じような職業教育機関を全国へ設置し、世界でも珍しい鍼灸が視覚障害者に認められる制度の基礎となっています。検校(けんぎょう)という高い役職にまで杉山和一はなりますが、名声や富を欲せず、鍼灸術発展のためにその生涯を捧げました。視覚障害者が鍼灸へ関わることで晴眼者への技術の影響も大きく、日本の鍼灸術全体の発展にも大きな功績を残したことになります。「検校精神」ということで、受け継いでいきましょう。