瀉法鍼の先端

 瀉法鍼が先週に40本、注文通りに届いていたのですけど今回はすべて検品合格なしということで、手直しをしてもらうのに送り返しておきました。鍼管から出ている長さについてはちょうどいいくらいなのですけど、先端が鋭すぎるのです。
 瀉法鍼という位なのですけど、皮膚に当たった時点で瀉法の働きになっていては困るのです。皮膚に当たったところから皮膚を破らないように脈へ響くようにたたき込む、これで強引に血を動かしているのです。
 ですから、鍼管から出ている長さと先端の形状の二つがそろっていないとその目的が達成できません。
 毫鍼でいう「松葉」や「卵」のように先端は丸くなっている、その方が痛みなく刺鍼できるのであり気血の調整がしやすいのです。だから瀉法鍼の先端も、若干の丸みを帯びてくれていなければ困るのです。
 毫鍼でいう「のげ」の先端が一番鋭くなった形状、学生時代はその方が刺鍼しやすく痛みも少ないのではと想像していたのですがこれは間違いで、鍼管を建てただけで毫鍼がミクロン単位ですけど皮膚を破ってしまいますからちくっとした痛みを出すことがあり、弾入が上手であればその後の刺鍼は確かに楽なのですけど少しでも下手だと逆に痛みが強くなります。
 瀉法鍼はある意味で毫鍼をものすごく太くしたものなのですから、先端は鋭利ではなく少し丸みを持っていて欲しいのです。

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