本人が覚えていない背部の打撲

 今回の主訴は腰痛なのですが、元々は約一年前からの背部痛が原因であり、お腹の調子も良くない状態が続いていましたから内臓が悪いのかと検査を受けたものの何も発見されず、そのまま放置していたといいます。現時点で、背部痛は感じなくなってはいます。
 腰痛は臀部にも放散痛があり脉状からも腰椎ヘルニアが明らかなのですが、背部痛との関連が今ひとつ理解できません。しかし、標治法で背部を直接触診すると内出血の跡があり、打撲をしていたのだろうということが読み取れました。本人には、記憶がないということです。
 この「本人には記憶がない」という背部の打撲、年に数人は来院されています。最初に遭遇した時には思わずこちらが声を出してしまうほど見事に腫れ上がっているのに、本人は全く打撲のことを知らず痛みだけを訴えられており、疑って姪に確認してもらうと「おばちゃん赤く腫れてるで」と指摘され、これで納得してからは転居されるまで定期的に通院されたという思い出があります。

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