「安かろう悪かろう」

 夕方に腰椎すべり症で来院された患者さんの話です。最初は一ヶ月くらい前より股関節のどのあたりからか痛みが発生し、次第に悪化して今は陽陵泉と足三里の中間にピンポイントで特に痛む箇所があるということです。
 どこかで治療を受けたかと聞いたところ、子供が足が痛むということで接骨院へ連れて行ったとき「安かったので思わず一緒に受けた」ということですけど、座骨神経痛じゃないかと言われたという話です。現在ピンポイントで痛む箇所は腓骨神経と考えることはできるものの、股関節のどの場所かを特定せず大腿部も本人がどこが痛むのかよくわからないというのですから適当に病名を言い渡していることがわかります。
 脈状で臀部の方が痛むだろうことは読めていたので、標治法の段階で触診すると腰椎すべり症です。最初に痛み始めたのは環跳で、大腿部は概則に痛みがあるだろうと指を沿わせると、その通りだといいます。「安かろう悪かろう」じゃ、治癒しないですね。おっと、人の仕事の悪口を言うと自分の悪口も必ず言われているはずですけど、問診だけで触診せず低周波を当てていたというのですからこれは事実を述べただけです。

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