漢方鍼医会の奇経治療16

 うーん、やっぱりそうだったのかという感じであり、またもや猛反省の事実です。
 膝窩の痛みが激烈となり歩行困難になってきたので家族の紹介から来院され、先週に二度の治療で膝窩の痛みはすっかり解消しているのですけど、根本が腰椎ヘルニアなので腰痛はまだ解消していない患者さんです。
 劇的に回復しているのですっかり信頼していただいているのですけど、試しに腰痛テストをしてから奇経治療で即座に痛みが軽くなることを証明してみたなら、「すごいですね手足のあれだけのことで」と前半の本治法について全く気にしていなかったというか「優しく触れてもらっているだけ」と思っていたそうです。鍼をしている感触が素人さんには全くないのですから、ここは仕方ありません。
 でも、手足の施術で治療の80%は勝負がついていること、手足の施術があるから背部があんな速度で軽くやっていても効果があることにはまだ疑問符なのです。これも素人目線は仕方ないと思うのですけど、治療現場で手足の施術が大切なことを証明しないと次の患者さんの紹介理由にならないことを改めて感じました。
 そして鍼灸師や鍼灸学生がどうして経絡治療へ取り組もうとしないのか、難しそうという先入観念もあるでしょうし触診技術があまりにお粗末というのもあるでしょうけど、指導を受けるだけで自らの手で速効のある治療だが体感させられていないからだと直感しました。私だって魚際の一本で風邪が治ってしまったり先輩から受けた本治法で全身が変わったから「これはすごいぞ」とのめり込んだのであり、効果を自ら体験するか創出できなければならないのでしょう。
 開発中の奇経治療ならペンで印をつけた箇所へていしんを決められた秒数ずつ当てるだけのことであり、受ける側だけでなく行う側も治療効果が体感できます。技術が確立できれば、動画でデモンストレーションを制作したくなってきました。

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