五気と六気のアプローチを共存させる

 「今頃になって」と言われてしまいそうですけど、時邪には五気と六気の二つの考え方があり六気については現在行っている井穴を摂按することでまず時邪を払ってしまい、加えて切り分けツールとして延長活用ができています。時邪の排除後には必ず漢方はり治療を行うということです。
 五気については大阪漢方鍼医会が提示してきた、問答無用で該当する経絡の経血から射法をするというアプローチになるのですけど、古典にあるのですからどちらにも一理あります。それで五気と六気の方法を共存させる方法がよくわかりませんでした。
 キーポイントはナソを活用しての選経・選穴の確認法でした。まず最初にナソを確認してから六気の井穴の摂按をして陰経か陽経かを確認します。この時点でなそも確認したとき、肩井の反応がほとんど取れていたなら五期の瀉法(営気の手法)で行うと余計な考えを含めず好成績が得られるようです。今までは初の季だったので肝経の大敦がそのまま使えたのですけど、今からは二の季なので心経の清潔で肩井の反応がほとんど取れていたなら、次に少府を探っていくことになります。
 これは回復に手こずっていた強烈な頭鳴の患者さんへ井穴の摂按をしていたとき、脈だけでは踏み切れなかったのですけどナソも合わせることで五気のアプローチを行ったところ、症状が動き出してくれたのです。病理考察も手こずっていたのですが、なるほどの落とし穴でした。ということで、少し積極的に五気のアプローチもしています。

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