診察法を教えてもらった感じです

夕方に「脇腹が痛いので急だが治療をしてほしい」と電話から半時間後に来られた患者さん、痛みは2日前からでさすっていると痛みが緩和するということから骨折はないだろうと推測ができます。
ご自分でも覚えはないが打ち身のような痛みなので打撲しているかもということで、触診しても鈍い感触ですからその程度かもしれないと治療を勧めていました。けれど「どこかで触れたことのある脈状なんだけどなぁ」と、頭の隅から離れません。
ところが標治法へ入るために患部を上側に即買いになってもらうと、とたんに息苦しくて苦悶状態になってしまいました。ついさっきまで眠っていたので姿勢の問題だけと仰臥位へ戻すと、すぐ回復します。反対側にして標治法をして背部から探っていると背筋の異常な緊張が触れたことから、原因は気胸だと判明しました。あの脈状は気胸だったのです。
自然気胸というものは数年に一度くらいは遭遇しているのですけど、姿勢によってあれほど苦悶に陥ってしまうというのは珍しい。それだけに患者さんに診察法を教えてもらった感じです。