そもそも“ていしん”治療とは、何を指しているのでしょうか?

新しい漢方鍼医会のテキストが改定という形で執筆されているのですけど、改定というよりは書き直しているという感じに外部からは見えてしまいます。編纂委員会に参画していないので作業の大変さを知らない身分ですけど、「どうしてここまで書き換えるかなぁ」と、率直に感じています。
“ていしん”による本治法を漢方鍼医会の特徴として位置づけてもらえていることそれ自体は間違いでなく嬉しいことなのですけど、そもそも“ていしん”が古典の時代のものと現代では違っているでしょうし、漢方鍼医会ではオリジナルを製作する先生が多くおられます。
なのに「ていしんを基準としたテキストにすべきだ」というのは、そもそも無理がありそうな。まして標治法になると毫鍼を併用している先生のほうが多い感じであり、ていしんおんりーで治療をしている先生もいますけど、その場合は次々に持ち替えながらやるでしょうから、あまり限定的な書き方になってほしくないというのが周囲からの声でもあります。