最後は実技へなだれ込みました

今回の伝統鍼灸学会では業者展示を見る予定はしていなかったのですけど、来年の広島大会への打ち合わせということがたまたま業者ブースであり、広島県の業者で瀉法鍼の複製を20年かかって製品化してもらった話をしていました。
臨床家は話がヒートアップしてくると実技をやりたくなってしまうのであり、刺絡学会の先生たちでしたから出血を伴わない強引に血の動かせる道具を見てもらおうと実演です。またコンタクトを取ったときに、この話は繰り返したいです。
こうなったなら業者の方へも挨拶をしておかねばということで、少し道具を冷やかしていたなら声をかけてくる先生が。有名な何度も実技を見せてもらっている先生でしたけど、私の名前を知ってもらっていたというのに感激して、今度は二木式奇経鍼での実技を。
ていしんは本治法では押し付けるべきでないと考えていますが、それ以外の場面では叩いたり押し付けたりがあって元発送していくつか制作しています。ちょうど3年前の業者ブースで何気なく手に取った純銅に近い材料での鍼が気に入ったので、単純に棒にしか見えない形状ながら接地面をものすごくきれいに仕上げてもらうことと角にはわずかに丸みを持たせることで、強く押し込んで使うていしんとしたのが二木式奇経鍼です。本当に感心されていたのかお世辞だったのかはわかりませんが、考えてもいなかった道具だったことは確かのようでした。やっぱり実技があって「なんぼ」ですね。