漢方鍼医会での奇経治療26

 前エントリーで奇経治療を最後に加えたとあるのですけど、仰臥位で手足の八総穴をすべて触診して確認し、肩井が緩むことで決定をして右の申脈、つまり陽脈を用いています。これで目がぱっちり開きました。
 また肩こりが強くなりすぎての患者さん、肩こりはかなりすっきりして上肢をひねったときに発生してくる右曲池の痛みも軽くなっていたのですけど、確認をして右外関、陽維脈を5秒程度の専用鍼を当てただけで痛みが急激に和らいでいます。
 奇経を用いる基準線ですが、まだ乱暴で皮肉的な表現ですけど、「だいたいはよくなっているのでこれくらい残っても十分だろう」というものに対してプラス処置という感じで考えると、イメージがわきやすいです。
 しかも、5秒程度しか専用鍼は当てない。これは事故実験をかなり繰り返しましたし、患者さんにも試して出してきた数字であり妥協はありません。「正経満逸するときには奇経がこれを受け」とは、もうここまで調整したので今日はいっぱいという時に奇経へ流してやるとより整って治癒へ導けるという解釈ができるのだと気づきました。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です