漢方鍼医会での奇経治療28

 午前中に内臓疾患への奇経の応用を試みました。というよりも、最後に残ったわずかなものですから奇経を活用すべき場面だったでしょう。
 もう20年近くも来院している潰瘍性大腸炎の女性、最初は短時間の勤務さえ厳しいほどの状況だったのですけど今や結婚をして普通に働いています。
 ところが二ヶ月前に久しぶりに強い腹痛に襲われ、あまりに痛みがひどかったので念のために病院でも検査を受けたところ大腸に腫瘍が見つかりました。ポリープなのか何かはまだわからないものの、急がないところからすればそれほど悪いものとは思えません。
 S状結腸に腫瘍はあるらしいのですが、反対側の右にはっきり堅い大腸が触れます。これについては本治法と標治法が終わった段階で柔らかになり痛みも消失したところ、本陣である左に大腸が触れるようになり圧迫すると痛みもあります。今までならもう少し様子を見て柔らかになりそうだったなら時間経過での回復に任せるところですけど、ばっちり公孫にも反応がありますし衝脈として専用鍼を5秒当てたなら、即座に痛みが消失し大腸も触れなくなってしまいました。

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