漢方鍼医会での奇経治療27

 本日の午前中には奇経治療を用いるべき基準線をもう少し追求したくて、わざと慢性の痛みや一度では取り切れなくても仕方ない軽くなっていれば上出来という症状に対して行ってみました。
 結果としては少し軽くなるものの、痛みが完全には消失できないので患者さんには効果がわからなかったみたいですし、こちらとしても慢性の痛みが最後に奇経を用いればすべて解決できるなら何も臨床で苦労することがなくなってしまうので、そんな都合のいいものはありませんでした。
 ところが寝違いのもう少し違和感が残るとか回復途中の腰痛でもう少しスムーズに動けたならなどは、速効で改善してくれます。 
 そこで思いました。洗面所の排水溝にゴミが少し詰まっていてそのままでも水は落ちて流れていくのですけど、このゴミが取れたならすっきり勢いよく流れるだろうなのように捉えられるとき、奇経は有効みたいです。今まで時間経過で自然回復に任せていたものを奇経で押し流せてしまえば、とてもすっきりしますしその他の症状もよくなるだけでなく次からの治療もうまくいきます。
 慢性疾患は排水パイプや洗面台そのものを修復している状態なので、細かなゴミを取り除くようなこととはレベルが違うと想像してみてください。

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