治療室拡張のリスクとメリット

 メルマガ「あはきワールド」で大阪漢方鍼医会の森本先生の連載を楽しみにしているのですけど、少し遅れて読んでいたなら鍼灸院の引っ越しを五度も経験されているという話題がありました。
 このことについては「取穴書」を作成する合宿の中で直接に聞いたことがあり、「こんなすごい先生でもそんな時代があったんだ」ということをよく覚えています。最初から経絡治療のみでの開業を目指されていたわけではないので路線変更はあったのでしょうけど、場所を移転するというのはリスクを当然抱えますから大変なことです。
 私はといえは23歳の若さで大きな鍼灸院を先に抱えてしまいましたから当時は大変だったのですけど、場所を移転することはなく過ごせています。しかし、三度の大きなリフォームがありました。
 一度目は和室を治療室へ転用するかもしれないということで壁の一部を崩してドアを設けたこと。これはアメリカ旅行の間に親父がやってくれたことであり、その後にベッドを三台から五台に増やすのは容易なことでした。
 次は2000年に和室を単に畳を取り払って治療室に転用していたので床がだめになってしまい、天井が低いなどの不具合も解消するということで三週間休んでのリフォームを結構しました。九州や四国へ旅行をすることができ、この三週間はとても実り多いものになりました。
 そして7年前になりますけど隣のパチンコ屋の跡地が突然に住宅展示場になるということで、臨時に自動車を置けていたスペースが無くなってしまうのであり、これは隣の工場の隣人も同じことですから使っていない建物を壊して駐車場にすることには利害が一致し、何度もの交渉の末に土地を譲ってもらっての駐車場拡張をしました。そして念願だったベッドを偶数の6台にもあとから拡張できました。リスクは一切なかったものの、考えてみれば勢いがあったからこそできたことであり、失敗よりも成功の確率計算に頭の回転は没頭していたようです。

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