午後には比較的早くに診断できたバセドウ病が

午前中にあまりの数脈ながら典型的なバセドウ病の脈状でないことから診断に苦労したことを書いたのですけど、午後も典型的な脈状ではないもののこちらは比較的簡単に診断できた例です。
一年以上ひどい倦怠感が続いていて、最近さらに疲れが取れず頭痛や目の奥の痛みや肩こりがなんとかならないかとのことですけど、まず目立つのが手のむくみでした。バセドウ病は痩せてしまうのでむくみを見かけたことがなかったのですけど、それにしてはまだ20代なのに声まで疲れ切った話し方です。甲状腺の腫脹もわずかです。
「これは先入観を捨てて脈診をまず信じよう」と思い、典型的ではなかったもののほとんどバセドウ病の脈状だったので入浴しただけで動機が発生してそれがなかなか回復しないのではないかと質問すると、そのとおりでした。睡眠も浅くて寝た気がしないということで、これで症状が確認できましたからバセドウ病と診断しました。治療後には、とてもスッキリしたということです。