「証」の概念が崩れ去っているのには愕然

漢方鍼医会本部の録音を聞いていたのですけど、発表者がまだキャリア的に長くはないのでその点は割り引くとしても「証」の概念が崩れてしまっていること、会長すら指摘しないのは嘆かわしいです。
不定愁訴満載の上に精神的な面も病んでいる患者の報告なので治療法が毎回のように変わってしまうことはまだ理解できるのですけど、具体的な選経・選穴について質問されて「夢中腕やっているので自分でもよくわからない」って、これが学術部員なのですからなんちゅうこっちゃ。その場にいたなら喧嘩腰に発言してしまっていたでしょうから、今月は欠席していてやっぱり正解でした。
本部が「季節の治療」と打ち出しているものは、霊枢時代のまだ六部定位脈診が確立されていなかった時代に暦や気功を参考にして組み立てていた方法でしょうから、先祖返りの馬鹿げていることだとどうしてわからないのでしょう?