滋賀漢方鍼医会での奇経治療2

 全員で実技をした後に話をしていたのですけど、今まで教わってきた奇経治療だと思っていたものは昭和の時代に二つを結んで治療するという部分に着目し、当然ながら置鍼することになりますから効果を高めるために異種金属を用いてみたならこれが上々のできだったということではないかと類推できます。
 けれど今更ながらなのですけど、これはイオンパンピングの変形であり皮膚表面に電位差が生じてのことだろうとも類推されます。奇経灸というのは古典に「鍼やお灸を用いて」と抽象的な書き方になっているので応用したのであり、こちらの方が奇経そのものに近かったともいえます。
 そして異種金属ではなく同一金属で試したのですけど、こちらはイオンではなく経絡の流れそのものということですから奇経の中を流したことになり、それで臍の変形がリアルタイムに現れて誤治の判定ができるようになったのでしょう。またのぼせなど熱の変化がリアルタイムというのも、今まで教わってきた治療法と異なる点であり、痛みの消失レベルなどは低いのですけど導入までの訓練の容易さと本治法の前座という位置を考えれば、捨ててしまうにはあまりにもったいない実技だとますます考えています。

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